2009年12月4日金曜日

韓国旅行'09(2009.12.3~2009.12.06)④38度線 DMZツアー(前編)

ソウル2日目は38度線に行くDMZツアーを申し込んでいました。

DMZ투어 (DMZツアー)

DMZとは韓国と北朝鮮との間一帯に作られた領域で、両国間の直接の武力衝突を避けるために互いに武器を持って侵入してはいけないという非武装の地帯のことです。
DMZの内部には一般には立ち入ることはできないのですが、ツアーに参加することで入ることができるようになっています。
また北朝鮮との国境線の真上に建っている会談のための建物”板門店(パンムンジョム)”や北朝鮮が韓国に攻め込むために国境の地下に掘ったトンネル”第三トンネル”もこのツアーで見学してきました。


롯데 호텔 (ロッテ ホテル)

バスツアーの集合場所はこのロッテホテルでした。
ロッテホテルはソウルでもトップクラスの有名ホテル。日本のお菓子メーカーのロッテの系列でもあり、ロッテの創業者は韓国出身ということもあって韓国でも大きな事業展開をしているそうです。

엔트런스 (エントランス)

ロッテホテルエントランスのオブジェです。

일루미네이션 (イルミネーション)

外はイルミネーションが飾ってありました。


포장마차 (屋台/ポジャンマジャ)

でもちょっと早かったので表の屋台でつまみ食い。


そしてバスに乗って出発です。

バスの中ではコンダクターの方にたくさんのことを解説してもらいました。

もともとは一つの国、同じ民族の韓国と北朝鮮が第二次世界大戦によって2つに分かれてしまったこと、日本の終戦記念日は韓国にとって日本の植民地からの独立記念日であること、その後韓国と北朝鮮間で起きた朝鮮戦争のこと、それによって国境近辺に軍事境界線が引かれそしてDMZ(DeMilitalized Zone)が作られたこと、国境上に建てられている板門店のこと、その周囲の両国が共同で警備するJSA(Joint Security Area)のこと、北朝鮮からの脱北者のこと、などなどです。

このとき紹介していたJSAという映画は日本に帰ってから見ました。
ツアーコンダクターは南北間の戦争のことを世界戦になってしまった同民族の兄弟げんかと言っていたのですが、そのように言っていたことが分かるすごく悲しい内容でした。日本から見た韓国、日本から見た北朝鮮しか私は見ることができていなかった気がします。


버스 (バス)

サービスエリアで撮った、今回のツアーで乗ったバスです。


そして都羅山駅に着きました。

都羅山駅は韓国最北端の駅。
朝鮮戦争の結果、北朝鮮との間にあった線路はすべて分断されていたのですが、北朝鮮と線路で結ぶために2002年この都羅山駅が作られ、そしてDMZをまたいで線路が作られたそうです。2007年には一時的に北朝鮮との間で貨物列車も運行していたそうですが、現在は両国間をまたいでの列車は走っていないとのことです。



도라산 역 (都羅山/トラサン 駅)



서울 56km (ソウル 56km)
평양 205km (平壌 205km)

ここには国境が描かれていないです。


남쪽의 마지막 역이 아니라
북쪽으로 가는 첫번째 역입니다.

南側の最後の駅でなく北側へ行く一番目の駅です。



次に第3トンネルに行きました。

このトンネルは北朝鮮が韓国に攻め込むために極秘で掘ったトンネル。作成途中で韓国側が発見したために侵略に利用されるまでには至らなかったというものです。
トンネル内の北朝鮮との境はコンクリートで壁が作られておりふさがっているそうです。

このトンネルは1978年に発見されたもの、現在第4トンネルまで見つかっているそうです。



제3땅굴 (第3トンネル)

球体の切り口には、朝鮮半島の地図が描かれていました。北朝鮮と韓国の地図が凹凸になっていて、はめ合わせて1つの球体にすることを願っているオブジェなのだそうです。


これはトロッコ用の出入り口です。

トンネルは北朝鮮が掘っている最中に韓国が発見したのでトンネル自体は未完成になっています。
韓国側にはトンネルを発見したときの調査時の穴がもうひとつあり、その穴を使って私は入りました。そしてトロッコを使ってここから帰ってきました。


次にバスに乗って向かったのは都羅展望台。

見晴らしのいい高台の展望台で、北朝鮮側を良く見ることができる所です。


도라 전망대 (都羅 展望台)

ちなみに辞書で 도라 전망대 を変換したら、助けなさい展望台 となりました。


都羅展望台はDMZの外側に位置しているのですが、韓国軍管理下の建物になっています。

写真を撮ることができるのはPhoto Lineまで。
展望台からは北朝鮮の景色が見えました。


次は自由の橋に行きました。

自由の橋は北朝鮮との国境近くにあるイムジン川にかかる橋。現在は統一大橋という橋が別にあるので先ほど行った都羅山、第3トンネル、それと後で寄る板門店へ向かうルートは別にあるのですが、以前はこの橋が唯一イムジン川を渡れる橋だったそうです。
1953年に北朝鮮と韓国との間で休戦協定が結ばれたとき、韓国軍の捕虜が「自由万歳」と叫びながらこの橋を渡ったことからこのように呼ばれているそうです。


자유의 다리 (自由への橋)

現在は鉄道の橋となっています。



観光客が入れる自由の橋はこの橋まで。
この先は通行禁止になっていて線路の架かった所までは入れなくなっていました。


朝鮮戦争中に襲われた汽車が展示されていました。



自由の橋を見学した後はランチです。



콘서트 (脱北者のコンサート)

北朝鮮を捨てて、夜、川を泳いで韓国に亡命してきたのだそうです。
韓国語の唄、そして1曲だけ日本語で「乾杯」を唄ってくれました。


韓国旅行'09(2009.12.3~2009.12.06)④38度線 DMZツアー(後編) につづく

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